「駐車場代を節約するために、安い駐車場に借り換えたい」
「引っ越しで駐車場を借り換える必要がある」
など、色々な理由で、駐車場を借り換えなければならないときもありますよね。
そこで、今回の記事では、駐車場を借り換えるときの注意点を、契約前・契約後に分けてしっかり解説します!
駐車場を借り換える前には、ぜひこの記事で紹介したポイントを思い出してくださいね。
目次
駐車場探し~駐車場契約までに確認したいポイント
ここでは、駐車場探しの段階から、駐車場の契約を結ぶまでの間に注意したいポイントを、3つ解説します。
ポイント①:駐車場のサイズを確認
まず、駐車場のサイズを確認しましょう。
「駐車場なんて、どこも同じでしょ?」
「うちの車は軽自動車だから大丈夫!」
と、確認を怠ってはいけません。
平面式の駐車場でも、面積が思ったより狭くて合わなかったり、お持ちの車のサイズと比較してみると、区画の大きさがギリギリだった……ということもあります。
また、機械式駐車場にお借り換えを検討されている場合は、必ず事前に入庫できる車のサイズを確認するようにしましょう。
機械式の駐車場は入庫できる車の大きさが厳密に決まっていますので、少しでもオーバーしてしまうと車が傷ついたり、機械が故障してしまう原因になります。
※実際に、
「うっかりサイズオーバーの軽自動車を機械式駐車場に入庫してしまい、機械が動いて車が傷ついた。そのせいで駐車場の機械が故障し、入庫した人が修理費を負担することになった。」
というケースもありました。
機械式駐車場へのお借り換えを検討される際は、車のサイズに十分ご注意ください。
入庫できるか不安・機械式が初めてでよく分からないという場合は、駐車場の管理会社に車検証を見せて、問題なく入庫できるサイズか確認してもらうようにしましょう。
ポイント②:駐車場の下見をする
駐車場の下見をするのも、大事なポイントの一つです。
地図アプリなどで、自宅と駐車場の距離を調べてみて、「徒歩8分って出てるし、そこまで遠くないのかな」と思っていても……
実際に歩いてみると、意外と
「8分毎回歩くのはきつい!全然近くない!」
「地図アプリでは分からなかったけど、行くまでの途中に坂があって大変だった」
といったことに気づくかもしれません。
また、駐車場によっては、面している道路が一方通行だったり、道幅が狭かったり、切り返しスペースがあまり大きくないこともあります。
駐車場を契約してから
「こんなに車が入れにくいとは思わなかった」
「駐車場代は安くなったけど、不便になってしまった……」
ということにならないよう、事前に一度下見をしておきましょう!
ポイント③:借り換えの手続きについて、やるべきこと・かかる時間・費用などを確認する
「駐車場のサイズもOK。下見をしてみて特に不便なところもない。
よさそうだから、ここにしよう」
そう思ったら、新しい駐車場の管理会社に、借り換えをするのに必要な手続きやかかる時間、費用などを確認しましょう。
必要な手続きは、管理会社によって異なります。
Web上で手続きが完結する会社もあれば、紙の契約書に押印が必要な会社もありますので、分からないことがあればすぐ確認するようにしてくださいね。
特に、手続きにかかる時間や、いつから新しい駐車場が使えるのかは、しっかり確認しておくのがお勧めです。
新しいところがすぐ使えると思って、以前使っていた駐車場を勇み足に解約してしまうと、しばらくの間コインパーキングを使わなければならず、想定外の費用が発生してしまうこともありえます。
駐車場を借り換えるときは
・前の駐車場は、いつまで使えるのか
・新しく借りる駐車場は、いつから使えるのか
を確認した上で、手続きを進めてくださいね。
駐車場契約締結後~新しい駐車場に慣れるまでの間に確認したいポイント
ここからは、駐車場の契約を結んでから、新しい駐車場に慣れるまでの間に注意したいポイントを4つ解説します。
ポイント①:利用開始日までは入庫しない
利用開始日が来るまでは、駐車場に車を入れてはいけません。
一見すると空いているように見えても、実は皆さんと駐車場を使う時間が合っていないだけで、前の利用者さんがまだ使っている可能性があります。
もし、前の利用者さんがいるのに気づかず、自分の車を入れてしまったら……
「知らない車が停まっている!」と、無断駐車として通報されてしまうかもしれません。
それに、前の利用者さんに対しても、駐車場が使えないという迷惑をかけてしまいます。
場合によっては、駐車場が使えなかった間のコインパーキング代を請求される可能性も出てきます。
そのため、「空いてそうだから大丈夫」と安易に考えず、利用開始日が来るまでは、別のところに車を停めるようにしましょう。
また、他の利用者さんがいないとしても、入庫するのはNGです。
仮に利用開始日の1週間前から車を停めていた場合、その間は単純に無断駐車ということになります。
そのことが発覚した場合、管理会社によっては契約を白紙にされる(⇒新しい駐車場が使えなくなる)ことも。
「もう契約してるんだから、ちょっとぐらい……」という甘い考えで利用開始日が来る前に入庫してしまうと、トラブルが起きてしまいますので、必ず利用開始日が来てから入庫するようにしてくださいね。
ポイント②:口座振替の手続きや、クレジットカードの登録などが済んでいるか確認する
新しい駐車場の契約が終わったら、
・口座振替の手続き
・クレジットカードの登録
など、賃料の支払いに関わる手続きが済んでいるか確認しましょう。
支払い方法の登録が済んでいないと、支払日に請求がかからず、賃料の払い忘れに繋がってしまいます。
賃料の払い忘れ(賃料の滞納)は、多くの管理会社が契約を解除する理由として掲げているものですので、支払い関係の手続きは期限までにしっかり行うようにしましょう。
※最近は、ネットバンキングなどで口座を登録する管理会社も増えています。
契約した会社が、金融機関の提供するネットバンキングサービスなどで口座登録を行っている場合、分からないことは
・口座登録のシステムを提供している金融機関に問い合わせる
ようにしましょう。
(管理会社に問い合わせても、金融機関のシステムに関しては、正確な案内ができないこともあります)
また、支払い方法が口座振替の場合は、口座の残高にご注意を!
新しい駐車場の方が賃料が高かった場合、いつもの感覚でお金を引き出していると、残高不足で振替がかからないことがあります。
皆さんの感覚としては「ついうっかり……」であっても、管理会社からは「賃料の滞納」として見られてしまいます。
滞納扱いを避けるためにも、口座にはいつもより多めにお金を入れておいてくださいね。
ポイント③:新しい駐車場契約のルールを理解する
新しい駐車場契約のルールを理解しておくのも、大切なポイントです。
前の駐車場では許可されていたことが、新しい駐車場では禁止されていることもありますよ。
(たとえば、駐車場にタイヤを置いてはいけないなど)
新しい駐車場を使うときに、前の駐車場のルールを持ち出すのはトラブルの元です。
新しい駐車場のルールについて分からないことがあれば、駐車場の管理会社に確認するようにしてくださいね。
ポイント④:車庫証明・保管場所変更届出の手続きを行う
駐車場を借り換えたら、警察で車庫証明を取得したり、保管場所変更届出の手続きを行いましょう。
届け出を怠ると、自動車の保管場所の確保等に関する法律第17条3項1号により、10万円以下の罰金が科せられます。
駐車場の借り換えの際には必ず行わなければならない手続きなので、忘れず警察に行くようにしましょう。
○車庫証明の取得が必要な場合
引っ越しなどで、車検証に記載される住所が変わる場合は、車庫証明の取得が必要になります。
車庫証明の取得について、詳しくは警察のホームページをご覧ください。
車庫証明について 警視庁
○保管場所変更届で良い場合
引っ越しなどがなく、駐車場だけを借り換えた場合(⇒住所の変更が伴わない場合)は、保管場所変更届の提出で大丈夫なこともあります。
保管場所変更届出の手続きについては、警察のホームページを見て、必要な書類を揃えましょう。
保管場所届出手続(窓口申請) 警視庁
※これらの届け出についてですが、
「以前借りていた駐車場に、新しい利用者さんがついた。その人が車庫証明を取ろうとしたときに、警察が過去の利用者を照会し、前の駐車場の利用者が届け出をしていなかったことが発覚した」
というケースもあるようです。
(弊社にも時々、警察から「今御社の駐車場を契約している方は誰ですか?」という確認の電話がかかってきます)
「どうせバレないだろう」と安易に考えることなく、必要な手続きを行うようにしてください。
同じ管理会社の駐車場で借り換えるときに、気をつけたいポイント
この記事を読んでいる方の中には、今契約している駐車場の管理会社が複数駐車場を持っていて、「同じ会社の駐車場内で借り換えをする」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
同じ管理会社で、別の駐車場に借り換えるときは、次の点を頭に入れておくと、手続きがスムーズに進みますよ。
注意点①:同じ会社の駐車場でも、すぐ新しい駐車場が使えないことがある
同じ会社の駐車場でも、前に別の契約者さんがいるなどの都合で、すぐに新しい駐車場が使えないこともあります。
「同じ会社なんだから、明日にでも使えるんじゃないの?」と思っていても、管理会社の側からすると、そうではないこともありますよ。
新しい駐車場に車を移動させる前には、必ず管理会社に「いつから新しいところに車を入れてもいいですか?」と確認するようにしましょう。
注意点②:同じ会社の駐車場でも、再度手続きが発生する場合がある
管理会社によっては、駐車場の借り換えの際
・前の駐車場の契約は、解約ということにする。
・利用者さんには、新しい駐車場の月極契約を別途結んでもらう。
という対応を取っているところもあります。
そういった会社の場合、新しい駐車場での月極契約は、あくまで以前とは別の契約となりますので、再度手数料や、審査などが発生することも。
「同じ会社だから、大した手続きもなく契約を引き継げるだろう」
と楽観視せず、自分から進んで管理会社に
「どんな手続きが必要ですか?」
と確認するようにすると、スムーズに借り換えが進みますよ。
また、同じ会社でも、前の契約と新しい契約では、契約書に書かれている内容が異なっていることもあります。
「同じ会社だから、書いてあることも同じだろう」と思わず、きちんと新しい契約書を読むようにしてくださいね。
駐車場借り換えトラブルの事例
それでは最後に、実際にあった駐車場借り換えトラブルを元にした、架空のストーリーを紹介します。
Aさんの事例
Aさんは、マンションの機械式駐車場を借りていました。
しかし、自分が借りている場所は切り返しが難しいので、別の場所を借りられないか、駐車場の管理会社に相談しました。
相談を受けた管理会社は、「3月1日からなら、この場所が空いていますよ」と案内しました。
案内を受けたAさんは手続きを行い、新しい場所での月極契約を結び直しました。
しかし、悪かったのはここからです。
新しい場所を下見しに行ったAさんは、そこに車が停まっていなかったので、使っている人がいないと勝手に思い込んでしまいました。
「管理会社からは3月1日からと言われていたけど、使っている人もいなさそうだし、ちょっと前から入れてもバレないだろう……」
Aさんが新しい場所に車を停めてその場を離れたあと、事件は起こりました。
実はその場所には、2月末で解約する予定だった別の利用者・Bさんがいたのです。
Bさんが「知らない車が停まっている!」と慌てて管理会社に連絡したところ、停まっている車がAさんのものだということが判明しました。
結果として、AさんはBさんが駐車場に車を停められなかった間のコインパーキング代を負担することになりました。
また、新しい場所での駐車場契約も白紙になり、車を停められるところがなくなってしまいました。
……このように、利用開始日前に駐車場に車を入れると、前の利用者さんがいたり、建物の管理人さんから不審に思われたりして、不正に停めていることがバレてしまいます。
トラブルを防ぐためにも、この記事で紹介した注意点を守って、必要な手続きを行い、利用開始日が来てから入庫するようにしてくださいね。
まとめ
今回の記事では、駐車場を借り換える際の注意点について解説しましたが、いかがでしょうか?
駐車場を借り換える際は、今回ご紹介した注意点に気を付けて、スムーズに手続きが行えるようにしていきましょう!